耳のしこりは危険があるのか、正しく対処する術

耳のしこりは危険があるのか、正しく対処する術
耳にしこりがある!これは、いったい何?と小さな不安が、だんだん大きくなることがありますよね。しこりというと、ついつい悪いことを想像してしまいます。痛みや炎症があるなら、すぐに病院という発想にもなりますが、ただしこりがあるだけだと一人で不安がふくらみます。

しこりは、大きくなるや、ぐりぐりするようなものもありますし、化膿するものもあります。薬で治るのか、放置していても大丈夫なのか、手術が必要なのか、気になるところ。重病の心配があるかどうか、ある程度は、自分でも認識できればいいですね。

耳のしこりには、さほど心配のないものから、注意が必要な悪性腫瘍まであります。そこで今回は、「耳のしこりは危険があるのか、正しく対処する術」についてお伝えします。



 

耳のしこりは危険があるのか、
正しく対処する術

 

アテロームとも呼ばれる粉瘤(ふんりゅう)


耳のしこりで、耳の後ろや耳たぶにできるしこりの多くは、アテロームとも呼ばれる粉瘤(ふんりゅう)です。粉瘤は、良性腫瘍なので、命の危険性はありませんが、症状あるいは特徴としては、大きくなることが気になるところです。炎症を起こすと痛みが出てきて、化膿を繰り返すようになると厄介です。

耳のしこりが粉瘤かどうかは、自分で判断するのは難しいので、まずは皮膚科で診断してもらってください。治療は、薬による治療、切除手術になります。再発しなようにするには、切除手術が必要になりますが、耳のしこりが小さいうちに手術した方が傷跡も目立ちませんし、また、手術代金も安くてすみます。

 

ピアスが原因の肉芽腫(にくがしゅ)


耳のしこりには、肉芽腫(にくがしゅ)というのもあります。肉芽腫(にくがしゅ)は、慣習的な読み方で、「にくげしゅ」と言われることもあります。ピアスが肉芽腫の原因となることが多いのは、ピアスを人間の体が異物と判断するから。免疫力が働いて、炎症反応などを起こして、異物を排除しようとするのです。

たいていは、ピアスホールの開け方に問題があって、慣れていない人が不適切な手順で開けたピアスホール、歪んで開いてしまっているピアスホールです。あまりにも、大きなピアスを付けていると、肉芽腫の耳のしこりができやすいです。

治療は、皮膚科、形成外科になり、ピアスホールを開ける場合は、専門クリニックに行きましょう。

 

痛風の耳のしこり


痛風も耳にしこりができ、耳の軟骨あたりがコリコリとします。痛風発作が起こりやすいのは足の親指付近で、タレントさんが痛風になったというニュースで、ご存知の人も多いのではないでしょうか。耳たぶに、しこりができるケースもあるんです。

痛風の特徴は、症状が出やすい場所が体の末端部分であるということで、体の末端部分は血液が滞りやすく、痛風の原因となる尿酸もたまりやすいからです。最初はチクチクするような感覚だけですが、1日~2日ほどで痛風発作がピークになります。特に、お酒好きの人は注意したいですよね。

まず内科で合併症がないかをチェックしてもらい、必要に応じて、痛風外来やリウマチ科がある総合病院での治療になります。

 

おたふく風邪


おたふく風邪である場合は、耳のあたりのしこりがはっきりする人と気づかないくらいの人と個人差があります。おたふく風邪の決め手になるのは、唾液腺が左右ともに腫れることで、顔がパンパンになることがありますし、咳、鼻水、発熱が症状として見られます。

危険性を考えると、おたふく風邪には合併症があって、髄膜炎(ずいまくえん)、脳炎、難聴、膵炎(すいえん)などです。大人になってからのおたふく風邪は、合併症のリスクが高いので、早めに、内科や耳鼻科で受診した方が良いです。

 

耳下腺腫瘍


ウイルスの感染によって、耳下腺が腫れるのは、おたふく風邪です。耳下腺に腫瘍ができるのは耳下腺腫瘍で、耳の下あたりに、しこりができます。耳下腺腫瘍は、良性、悪性を問わず、手術が治療の基本となります。

良性の場合は、顔面神経を温存しながら、腫瘍と周りの腺組織をわずかに付けて切除し、悪性の場合は、腫瘍とともに耳下腺の部分切除あるいは全摘出となります。

 

リンパ節炎


耳の下のしこりが、ぐりぐりとする場合は、リンパ節炎かもしれません。リンパ節炎はリンパ節に炎症がおこり、痛みや腫れの症状を伴い、細菌などによる「急性感染性リンパ節炎」が症例としては多いです。悪性リンパ腫である場合もあるので、まずは、診断してもらいましょう。

 

以上、「耳のしこりは危険があるのか、正しく対処する術」についてお伝えしました。症状の特徴を見ても、わかりやすいものと、馴染みがないようなものがありますが、ピアスが原因の場合は、ピアスをしている人に限られまし、また、しこりの位置もはっきりしますよね。

おたふく風邪の場合は、子どものころに感染した経験があれば、心配する必要もなくなりますが、お酒好きの人は、やはり痛風が怖いです。手術しなければいけないものは、粉瘤、耳下腺腫瘍、悪性リンパ腫ということになります。

どのような症状でも、早期に治療するというのは大事なことなので、不安なことは不安なままにしておかずに、まずは、「このしこりは何ですか」と診断してもらいましょう。

 

まとめ

耳のしこりができた場合は

●粉瘤なら、早期に切除手術をする。
●肉芽腫は、皮膚科、形成外科で診てもらう。
●痛風は、痛風外来のある総合病院で治療する。
●おたふく風邪は、耳鼻科に行く。
●耳下腺腫瘍は、良性でも悪性でも手術。
●リンパ節炎は、悪性であるかを診てもらう。