低身長の人も治療で背を高く出来るかもしれない5つの可能性

低身長の人も治療で背を高く出来るかもしれない5つの可能性

平均身長の幅より下の人は全員低身長に当てはまります。その中で低身長の治療を必要とするのは2〜3%です。100人低い順に並んだら、前から2〜3番目の人達だということです。

現在では赤ちゃんから思春期までの時期でしたら低身長は治療によって背を高く出来ることが可能になりました。大切なのは治療の時期です。赤ちゃんの場合は産婦人科ですぐに治療計画を始められますが、そうでない場合は親が成長記録に注意を払い、気づいてあげることが大切です。

不安な方は低身長かどうかを簡単にチェックする方法がありますので、医療機関のホームページで確認されて下さい。低身長は治療によって克服できます。ここでは、低身長の原因を5つに分けその治療法も併せてお伝えします。



 

低身長の人も治療で背を高く出来るかもしれない
5つの可能性

 

成長ホルモンの病気(成長ホルモン分泌不全性低身長症)


○成長ホルモン低下の原因は特定できていません
成長ホルモンによる低身長とは、脳下垂体から出るはずの成長ホルモンが低下もしくは欠如することによって起きます。原因は「特発生」(原因を特定できない)が85%と大半を占め、6%が「続発性」(脳腫瘍などで下垂体が障害を受ける)であったり、遺伝性も稀にあります。

○成長ホルモン治療で平均身長に近づけます
治療は平均身長から大きく外れる前に受診し、早期の治療を受けるのが有効です。成長ホルモン治療は開始1年目の身長が一番伸びます。成長ホルモンによる低身長の治療を根気よく続けていれば成人を迎える頃には、ほぼ平均値に近い身長になります。

○治療は自宅で成長ホルモンを注射
低身長の治療は在宅で自己注射が基本となります。1日1回就寝前に成長ホルモン注射を行いますが、最近の注射器はペン型で誰もが安全・簡単にできるように作られています。

 

染色体の病気(ターナー症候群)


○女性だけに起こる病気
ターナー症候群はX染色体の片方が欠けて起こる女性だけに発症する先天的な病気で、女子低身長の5〜10%を占めます。出産後は平均的に育ちますが、小学生になると徐々に平均値から離れ10歳頃には身長差が目立つようになります。

○染色体異常による症状
x染色体の欠如で低身長の他、翼状頸(首回りの皮膚がたるんでひだのようになる)や外反肘(肘から先の腕が外向きになる)、二次性徴欠如(初潮が始まらなかったり、乳房が大きくならない)などの症状が起こることもあります。

○治療は自宅でホルモン注射
染色体異常による低身長の治療は成長ホルモン注射や二次性徴欠如には女性ホルモン注射治療を行います。自宅で就寝前に自己注射を行います。これにより、身長を伸ばす他筋力や新陳代謝も改善されます

 

子宮内発育不全(SGA性低身長症)


○小さく生まれた子供の1割がSGA性低身長症
早産で小さく生まれた子、妊娠満期で生まれたにも関わらず身長や体重が小さい子供達を子宮内発育不全と呼びます。

その中の多くの子は2〜3歳になるまでには平均的な身長や体重の範囲に成長できますが、10人に1人位の割合で成長が遅い子がいますがその子供達は「SGA性低身長症」と診断されます。

○早期治療が効果的
SGA性低身長症になる原因は「特発性」(原因特定ができない)と「器質的」(疾患や障害による)なものがあります。医療機関で成長ホルモンによるSGA性低身長症と診断された場合、何もしない時は成人になっても標準に追い付かず背が低いままです。

そのため治療効果が高い早期治療を受けることが大切です。SGA性低身長の治療は3歳から始められ骨の成長が止まるまでの期間、成長ホルモン治療を続けることにより成人になる頃には標準身長に達することが多いようです

 

骨や軟骨の病気(軟骨異栄養症)


○全身の骨の成長が阻害される病気
軟骨異栄養症または軟骨無形症とも呼ばれます。手足の短縮を伴う低身長症で、成人男性の平均身長は130前後、女性は124前後と社会生活を送るうえで影響が出ることが多いようです。出生率の1万人〜2万人に1人の確率で起こります。

原因は染色体の遺伝子が変異したため、骨の伸びが阻害されて起こります。この遺伝子変異は全身の骨に影響を及ぼすため手足の短縮を含めた低身長となります。他に「水頭症」「無呼吸症」「間接異常」「中耳炎」など多岐にわたる合併症を起こしやすいのが特徴で、親からの遺伝が大いに関係しています。

○運動発達は遅れるが知能には問題なし
軟骨異栄養症による低身長の治療には成長ホルモンの投与や、骨延長手術が行われますが、病気そのものを治すものではありません。運動発達は同じ年齢の子に比べ遅いのですが、知能的な問題はありません。この病気は合併症を伴うため早期の治療が望ましいです。

 

臓器の異常(心臓・肝臓・腎臓など)


○低身長と臓器異常の関連性は高い
心臓や肝臓、腎臓や消化器など、臓器に病気がある場合、栄養が吸収されずに発育に問題が出たり、成長ホルモンに影響したりすることがあり、そのため低身長となります。内臓疾患は「低身長と冠動脈疾患」「低身長と動脈硬化」など関連性が多く指摘されています。

○早期受診が治療を効果的にします
親心として身長はいつか伸びるだろうと期待してしまいがちですが、こういった病気が裏に潜んでいる可能性が低身長の場合にはありますので、早めの受診をお勧めします。

実際、成長障害を懸念して受診される方の多くが体質的な低身長(小柄)であり、健康な子供たちがほとんどです。ですが治療が必要な場合は早期治療ほど効果が上がりますので、低身長の治療は遅くとも10歳になる前までには一度専門の医師にご相談されて下さい。

 

いかがでしたか。子供の身長が伸びない理由には多くの原因があります。臓器や成長ホルモンなどの医学的原因が隠れているケースも多いので、平均値より多きく外れている場合は、一度専門医の受診をお勧めします。

なんだか恐ろしいようですが、低身長の治療方法はそれぞれありますので、恐れる必要はありません。それよりも低身長に気付かず治療が遅れると効果が出なくなる事態の方か怖いのです。

早い方が治療効果が高く、保険が適用される場合があります。多くは成長ホルモンの欠乏が原因で、治療は自宅でホルモン注射を打つ方法がとられます。現在では注射も簡単に痛くないものが開発されています。低身長に悩む前にきちんとその原因と向き合いましょう。

 

まとめ

低身長を治す5つの治療法

・低身長の原因が成長ホルモンの場合はホルモン注射で改善されます
・女性特有の染色体異常が原因の低身長はホルモン注射で改善されます
・小さく生まれた子供達は早期治療がより効果的です
・手足の短縮を起こす骨や軟骨の異常はホルモン注射や手術で治せます
・低身長と臓器の疾病は関連性が高いため早期受診をお勧めします