自尊心を高めるということは非常に難しいことですが、人が生きていく上ではとても大事なことです。例えば、一度の失敗を引きずることなく、次のステップへの糧に出来る人になりたいと多くの方が望んでいますよね。しかし、その気持ちの切り替えは簡単ではないというのが現実です。自分を責め始めると歯止めが効かず、どんどんネガティブになりがちです。
ネガティブなものの考え方は、決して良い結果を生むことはありません。自分を信じる、自信を持つことで更に人は強くなれるし、新たなチャレンジもできるのです。
心に余裕がある人は、幸せな人生を自分の手で引き寄せる力があります。そこで、今回は自尊心を高めるための習慣についてお伝えします。
正しい自己評価とは周囲と自分の評価のすり合わせ
自尊心が低い状態にあると、他人の評価ばかり気にする、或いは、自分の尺度のみで自分を評価するといった、無意識の中の自己防衛、自分に都合の良い尺度の優先になります。
本来、自己評価は周囲の評価と自分の評価、その両者の分析で現実の自分像に近付くもの。
自分に甘過ぎる、或いは厳し過ぎる自己評価は、どこかバランスが崩れていて充分な満足度を得られず、余計なマイナス感情も生まれてしまいます。
自尊心を高める方法としては、周囲の意見を客観的に捉え、それについてじっくり考える事がとても重要です。
つまり、他人の評価をそのまま受け入れ、更に、自分の評価とすり合わせていくことができる素直な心が自尊心を高める一番の方法なのです。
現在の自分の位置の確認
自尊心を高めるためには、現実を受け入れることが何より大事です。今現在の自分を正しく認識しなければいけません。
つまり、常に客観的、かつ多角的な視点で様々なものを見ることが出来るように訓練することが大切なのです。
自尊心が低い状態にあると、ありのままの自分を受け入れられず、理想と現実を比べて悲観的になりがちです。
理想の自分は今現在の自分ではありません。しかし、努力次第では未来の自分がそこに近付けているかも知れないのです。
過去の自分、今の自分、未来の自分、その全てが現実です。自分がいる位置を確認することで過去からの成長、そして、未来への課題がわかってくるものです。
自分を変えるのは自分次第。明確な課題を持つことが自尊心を高める一番の近道なのです。
他人との比較はNG
主体性がない人は、自分のことを認められない人であり、自分の気持ちが分からなくなっている人です。
主体性がないと常に自分と誰かを比べて、周囲から認められるために行動することばかりに捉われてしまいます。
確かに、人は多くの場面で周囲から評価され続けていきます。しかし、実はそれが全てではないのです。
それは自尊心を高めるのとは違い、周囲の意見に振り回されているだけ。もし、その結果、何か成果が残せたとしても意識は自分ではなく他人です。
日常生活の中で、他人と比較して他人に勝つために行っている行為があるのなら、今すぐやめるべきです。
全ての努力は自分のため、そして、自分を磨いていくためにするものです。それが自尊心を高めることになります。
背伸びや見栄の重荷を外す
多くの人は、周囲に良く見られたいと思いがちで、つい背伸びをしたり見栄を張ったりしてしまうものです。
それが重荷となり、逆に失敗を必要以上に恐れ、常に縮こまり自分を追い込んでしまう原因になります。
理想通りにいかない自分を責めて、評価が下がるのを恐れて積極的になれなくなってしまうのです。
その重荷が自尊心を高める邪魔になるのは間違いありません。現実の自分と理想の自分の距離が広がるほどに気持ちの負担も大きくなります。
エスカレートするとどんなに評価されても満足感が得られず、更に、重荷を課すことになりかねません。
これでは、自尊心を高めることなど到底無理です。今すぐ重荷は外しましょう。
適度な失敗体験をする
自尊心を高めるには成功体験を重ねていれば良いと考えがちです。
成功することで評価され、自身の満足感が自尊心を高めることにはなりますが、成功ばかりでは、自分も周囲もいつしかそれに慣れてしまうものです。
自尊心を高めるためには適度な失敗は必要なのです。ほんの少し無理や負荷をかける経験をして努力することも大切です。
自尊心を高めるためには努力や失敗を重ね、それを教訓にすることが何より大事なのです。
失敗の後の成功の喜び・満足感を経験する事は自尊心を高め、精神的な強さも育てるのです。
良い面・悪い面、平等に目を向ける
自尊心が低いと視野が狭くなりがちで、そんな時には物事の捉え方も歪みます。他者を批判したり自分を卑下したりします。
例えば、悪いことが起こった時、とことん落ち込んだりせずに、まずは冷静に現実を分析してみましょう。
その中で、どこがいけなかったのか、どうすれば良かったのか、ひょっとしたら自分にはこれが出来た、今後すべきことは何なのかなどが見えてくれば、それは大きな力になります。
他人への感情も同じで、嫌な所がある人でも良い所を見つける努力が自尊心を高めることに繋がります。
次第に人の振り見て我が振り直すで、人を非難するよりも自分ならこうする、こうありたいと思う様になるものです。
感情に振り回されず理由を考える
人は多くの場合、反射的に物事を捉え感情を抱くものです。例えば、他人から批判されたらその相手を憎らしく思いますよね。
しかし、それは率直な意見で事実であることも実は多いのです。一呼吸おいて冷静に考えると自分の改善点に気付かせてくれたと思えるかも知れません。
相手の評価と自分の評価のズレを修正することは自尊心が高くなる第一歩です。
以上が自尊心を高めるために意識したい習慣です。自尊心を高めるということは、自身の強い気持ちが何より重要です。
一つの成功をおさめたとしても『やったー!嬉しい!』と喜ぶだけで何気なく通り過ぎてしまえば、それは一度きりの満足で終わってしまいます。
自尊心を高めるなら、そこで必ず自分の残した結果や努力を思いっきり褒めてあげるという意識が、とても大事なのですね。今までそれがきちんとできていたかどうか、一度確認してみて下さい。
日本人は、控えめで奥ゆかしいことを美徳とする考え方が根付いています。もちろん必要以上に自分をアピールする必要はありませんが、自身の心の中では思いっきり褒めてあげることが自尊心を高める一番の方法です。