子供の頃から注意力がないことを周囲に指摘されてきたり、そのせいでトラブルに巻き込まれてばかりだと、自己嫌悪に陥ってしまいますよね。でも、どうして注意力がないのか、失敗してしまうのかわからないという人も少なくないはずです。
注意力がないというのは、文字通り本人が意識すれば治る「不注意」「うっかり」が原因のものと、脳の機能が影響しているものがあります。前者は心がけ次第で改善が見込めますが、後者、もしくはそちらに近い人の場合は、注意力を付けて他の人と同じように行動するのはとても難しいものです。
でも、だからと言って「一生注意力がないと言われ続けるのかな……」と落ち込む必要はありません。工夫をすればミスは減らせますし、自身にかかるストレスも少なくできます。
そこで今回は、注意力がないことで悩んでいる人が、生きやすくなるためのアドバイスをお伝えします。
注意力がないと悩むあなたへ贈る
5つのアドバイス
何でも紙に書き留める癖を付けよう
注意力がないと言われる人は、同じミスを繰り返す傾向にあります。最初の失敗は誰にでもあることですが、注意力がある程度ある人は、一度の失敗をしっかり記憶して次は失敗しない方法を取るようにするからです。
「注意力がない=一度の失敗を糧にして注意することができない」と考えられ、その原因は過去の失敗を忘れてしまうことにあります。これを防ぐためには、失敗したことや何かのやり方をこまめに紙に書き留め、見える場所に貼っておく習慣を付けましょう。
恥ずかしいという人もいるかもしれませんが、失敗を続けるよりは良いはずです。ハッキリと、目立つところに失敗しないための警告や気を付けるべきこと、つまり「注意するべきこと」を書いて貼っておきましょう。
何のせいで注意力を失うのか突き止めよう
一口に注意力がないと言っても、それは昔からずっと続いている人もいますし、それとも何かの条件が重なった時に注意力を失うという人もいます。もし、あなたが後者の場合は、どんな条件下で注意力が低下するのかを考えてみて下さい。
例えば、空腹や睡眠不足などによって注意力が失われるという人もいますし、騒音や周囲の環境に左右されるという人もいるはずです。中には恐らく、特定の人の前に立つと緊張が高じて注意力がなくなるという人もいるでしょう。
これらの原因や条件がわかれば、それを排除すれば人並みの注意力を取り戻せるはずです。今一度、自分がミスを繰り返した時の環境や状況を思い返して、何のせいで注意力を失ったのかを突き止めてみて下さい。
他人のお叱りや批判を恐れないようにしよう
「お前は注意力がない」と叱る人は、叱ることによって相手に恐怖心を与え、注意深くさせようとしています。ですが、人によっては、きつく叱られたり批判されたりすると極度の緊張状態に陥って周りが見えなくなったり、「自分は失敗するはずだ」と自己暗示にかかって却って失敗してしまうことがあります。
こんなタイプの人は、周囲にきつく叱られれば叱られるほど視野が狭くなり、注意力がどんどん失われていきます。でも、他の人に「叱らないで」とは言えませんよね。
ですから、自分で心を強く持って、叱られても気にせずにリラックスして物事に取り組めるようにするべきなのです。失敗が繰り返されるほど周囲からの風当たりは強くなるものですが、なるべくその言葉に左右されないように心を保ちましょう。
甘えや怠けを捨てて自分を律することも大切
しかしながら、リラックスすることで甘えが出てしまい、より一層注意力が失われる人もいるものです。ですから、ある程度は自分を律する姿勢も必要です。
自分を律すると言っても失敗した後に自分を責めるのではなく、失敗する前に「失敗しない、ちゃんとやる」と自分に言い聞かせることが大切です。つまり、気を引き締めるということですね。
自分で自分を「どうせ何をやったって失敗するんだから」と諦めてしまっては、いつまでも注意力がないと言われ続けることになります。前向きに、自分をステップアップさせるために頑張るのだという気持ちを持って、自分でできる範囲だけでも注意しながら取り組むことを心がけて下さい。
先天的な障害によるものは、悩まず受け止めよう
もし、あなたの注意力の低さが、発達障害などの先天的な原因で生じているのなら、残念ながらそれは個人の心掛けだけでは改善は難しいと考えた方が良いでしょう。そんなあなたに一番重要なのは、自分にそのような特性があるのだと受け止めることです。
他の人と同じようにできないと悩み続けては、心を病んで二次的な害が生じてしまいます。ですから、注意力がないことを改善させるのではなく、失敗しないための工夫を見出すことに意識を切り替えましょう。
社会に出れば、どんな手順であっても結果的に失敗しなければOKというところが多いです。ですから、自分に何が欠けているのかと向き合って、それを補うための工夫をすると良いでしょう。
いかがでしたか。注意力がない人に効果的な工夫や、考えて頂きたい心の持ち方などについてお伝えしました。
注意力がないというのはとても漠然としたもので、その日のテンションによって見落としが多くなる人もそう言われますし、そもそも「注意する」とはどういうことかが身体に染み付いていない人だってそのカテゴリに入ってしまいます。そんなあいまいな「注意力」というものを身に付けたり、その低さをカバーするためには、自分がどんな状況で失敗するのか、見落とすのかを知るのが先決です。
自分の欠点と向き合うのは、誰だってとても嫌なものです。でも、これから先、周囲に迷惑をかけないためにも、自分自身を生きやすくするためにも必要なことですから、まずは自分と向き合ってみることから始めましょう。
まとめ
注意力がないと悩む人へのアドバイスは
・何でも紙に書き留める癖を付けよう
・何のせいで注意力を失うのか突き止めよう
・他人のお叱りや批判を恐れないようにしよう
・甘えや怠けを捨てて自分を律することを忘れないようにしよう
・先天的な障害によるものは悩まず受け止め、注意力がなくても失敗しない工夫をしよう