自己否定する人の特徴といえば、否定的な口ぐせを連発することですよね。チームで前向きに取り組もうとしている時に、自己否定する人の何気ない一言で、チームのやる気が一気にしぼんでしまう、なんていうことはよくあります。もちろん、言った本人にとっても、自分の一言で新しい一歩が踏み出せない、ということになり、誰にとっても良いことはありません。
特に、「でも」「だって」「どうせ」といった「D言葉」は代表格と言えるでしょう。もし、このような言葉を口ぐせにしているのなら、今すぐ止めて下さい。また、この他にも自己否定な言葉があります。もし、そういった言葉を口癖にしているのなら、違う言い方に変えてみることをおすすめします。そこで今回は、もし口癖になっているのなら、今すぐやめてほしい自己否定な言葉についてお伝えします。
「でも」は相手にもダメージ
自己否定をしてしまう人がよく使う言葉に、「でも」があります。この言葉は、自己否定をしがちな人の口癖で、それほど意識してはいないことでしょう。しかし、言われた方は、不愉快いに思い、会話を続ける気が失せてしまいます。「でも」と否定することで、相手が何を言いたかったのかわからなくなってしまうのです。
もしかしたら、その話の裏には建設的な提言があったかもせん。また、自分の知識を活かせば、周囲をあっと言わせるアイデアになったかもしれません。そのようなせっかくの機会が、「でも」の一言で失われてしまいます。このように「でも」を連発していると、周囲からは避けられるようになってしまいます。しかし、チームで仕事するなら、このままにしてはおけませんよね。
自己否定な人は、過去に身近な人から「でも」と言われ続けたことで、自分もよく使うようになったと考えられます。少し意識して「でも」を使わないようにして、仲間と話す機会を増やしましょう。
「だって」は否定の押し付け
ちょっと考えれば受け入れられることでも、先に否定してしまう人がいます。このような、過剰な自己防衛も自己否定な人の特徴の1つです。そして、そのような方は、よく「だって」を口にします。例えば「だって、それは常識でしょ」とか「だって、それはダメでしょ」など、先に否定されると、相手は話をしにくくなります。しかも、「だって」と言われて否定されると、相手はなぜ否定されたか解りません。このように「だって」は、相手に否定を押し付けていることです。
何か言われて「自分を守りたい」と感じた際に口癖で「だって」と言っているとすれば、意識して使わないようにしましょう。そして、相手の話を最後まで聞いてください。それから否定しても遅くはありません。相手は、最後まで自分の話を聞いてくれるだけで満足するかもしれません。その上で、自分の考えを相手に伝えると、その人の話を前向きに考えられるようになります。そして、自己否定から抜け出せるきっかけにもなります。
「どうせ」が否定を助長する
自己否定をしがちな人は、「どうせ」という言葉を無意識によく使っています。この「どうせ」で始まる言葉は、ネガティブになりがちです。例えば「どうせ、誰もできないよ」とか、「どうせ、間に合わない」、「どうせ、やれない」などです。
こういった言葉を使っていると、ネガティブな考えしか浮かんできません。さらに、「どうせ、私にはできない」とか「どうせ、私はダメな人間」といった考えに至ってしまい、自己否定な考えからは逃れられなくなります。
もし、「どうせ」と言ってしまうのが口癖なら、意識して肯定的な言葉を使ってみてください。例えば、反射的に「良いんじゃない」と言ってしまうことです。そう言ってしまえば、無理してでも肯定的なことを考えるようになり、自然に肯定的に考えるようになります。さらに、これを続けていれば、自己否定な性格からも抜け出せます。
「私なんて」は自信の無さの表れ
自己否定な人が言いがちな言葉として「私なんて」または「僕なんて」といった言葉があります。例えば、「私なんて、できなくて当然」とか「僕なんかにできっこない」といった言い方です。そして、この言葉も、自己否定な人の特徴です。
人はどうしても違う人と比較してしまいます。できる人と比べると、自分がどうしても見劣りしてしまいます。しかし、そのできる人は何でもやれる訳ではありません。当然、苦手なこともあります。しかし、その苦手なことは、自分が知らないだけで別の人がうまくやっているのです。なんでも人と比べていると、自分が何もできないと感じて、自信を失ってしまいます。
人には誰でも何か得意なことがあります。周囲の人から見れば、すごいことができるのに、自分だけが気が付いていないだけかもしれません。しかし、自己否定をする人は、そういった見方ができません。そのため、「私なんて」と口癖で言ってしまうのです。自己否定的な人にも、何か得意なことがあるでしょう。ぜひ、それを見つけて、自分の自信にして、自己を肯定する性格に変えていきましょう。
「すいません」を「ありがとう」に変えてみる
相手に何かやってもらった時、無意識に「すいません」と言ってないでしょうか。「すいません」には、感謝の意味があるので、この言葉を使うことは間違いではありません。一方で、「すいません」には、謝罪の意味もあります。これを口癖にしていると、誰かに何かされた度に、誰かに謝っているような気持ちになります。さらに、これが自己否定な気持ちを助長してしまいます。
もし、誰かに何かをやってもらったのなら、意識して「ありがとう」と言ってみましょう。誰かにやってもらったとしても、自分ができなかったことをその人に謝罪するのではなく、その代わり、自分の感謝の気持ちを素直に相手に伝えてください。自分の気持ちを正直に相手に伝えることは、自己否定な性格を自己肯定な性格に変える第一歩です。
以上、もし口癖になっているのなら、今すぐやめてほしい自己否定的な言葉についてお伝えしました。
心理学では、自己否定な性格になったのは、これまでの生活環境に原因があったと考えています。生まれつきの性格は一生直りませんが、周囲の環境でなった性格なら、努力しだいで変えられます。ぜひ、自己否定な性格だと解ったら、自分を認められる自己肯定的な性格に変えていきましょう。
ただし、1人で性格を直そうと思っても、なかなかうまくいきません。心を許せる知り合いがいれば、協力してもらって性格を直しましょう。また、そういった知り合いがいなければ、カウンセラーを頼ってみてください。そうやって、後ろ向きな自己否定的な性格を、前向きな自己肯定的な性格に変えて、毎日楽しく過ごせるようにしましょう。
まとめ
今すぐやめたい自己否定が人がよく使う口ぐせとは
・「でも」は相手にもダメージを与える否定的な言葉
・「だって」は否定を押し付ける言葉
・「どうせ」という口癖が自己否定を助長する
・「私なんて」は自分の自信の無さの表れ
・「すいません」を前向きな「ありがとう」に変えてみよう