子供を持つ親ならば、誰もが我が子の自尊心を高めるためには、どうすればよいかを考えますよね。それは、子供に「愛されている」「生きる価値がある」と感じさせるため、立派に成長してほしいためなど、我が子を思う愛情があってこそです。
しかし、自然と自尊心が高まるわけではありませんので、親として何をすべきかと言われると、答えに困るものです。
そこで、積極的に行って欲しいのが、自尊心を高めるための声かけです。我が子のために色々行動するのよいですが、子供にとっては親からかけられる言葉が何よりの力になります。その力を糧に新たなチャレンジを試みることで、また一つ成長するのです。
そこで今回は、子供の自尊心を高めるに親が積極的にする声かけについてお伝えします。
やる前に自信を与えできたら褒める
子供の自尊心を高めるには、褒めたり自信を付けさせるような言葉が大切になり、特に幼児期に声をかけることが重要になります。
そして、この頃はたとえ簡単な言葉だとしてもダラダラと並べるよりは、短い言葉にする方が効果的です。
子供が何かをやろうかどうかを迷っている時は
「○○ならできる」
「きっとできるから大丈夫」
と、自信を付けさせるようにしましょう。
これは、一種の暗示と同じで、できると思わせることで、子供は自信と安心感で物事に取り組めます。
さらに、できた時には
「ちゃんと○○ができたね」
「○○ができてすごいね」
と褒めてあげましょう。
このことで、やったことに間違いがなかったと子供が分かりますので、さらに自信が付きます。褒める際は、具体的に何ができて良かったのかを具体的に言うようにしてあげましょう。
子供の話に興味を持つ
大人にとっては些細なことやありふれたことでも、子供は何でも親に話したがり、それを聞いてもらうことが大好きです。この時に、親は話を遮ったり余計なこと、求められてもいないアドバイスなどをしてはいけません。
また、言葉に出さずとも「話しを聞くのが面倒」「他にすべきことがあるでしょ」といった表情もしてはいけません。
子供は親の心境を敏感に感じ取りますので、自分の話を聞きたくないんだと感じ、それが親に愛されていないという気持ちになってしまい自尊心も高まりません。
この一言が子供に安心感を与え、受け入れられていると感じることで、自尊心が高まっていきます。
頑張りを認める
親は子供の結果だけを見て判断するのは、とても危険なことです。結果だけを見るということは、点数で言うと0点か満点しかないことになります。そうすると、子供にとっては満点の時しか褒められず、それ以外は評価されないということになってしまいます。
すると、子供は「満点を取らないと褒められない」「結果が悪いとダメなんだ」と思うようになり、やがて物事の過程を顧みず結果だけを求めてしまいます。極端になれば、汚い方法を使ってでも満点を追い求めるようになってしまいます。
それでは、自尊心を高めるどころか、どんどん自分に対して卑屈になってしまいます。
なので、結果だけを見るのではなく、たとえ結果が伴わなくても
「よく頑張ったね」
「ここまで頑張って偉いね」
と頑張りを認めてあげましょう。過程を認めることで、きちんと見てくれていると認識し愛されているという安心感になるのです。
頭ごなしに怒らない
子供のためには、怒らなくてはいけない時もありますが、頭ごなしに怒ってはいけません。そのように怒ってしまうと、子供は訳が分からないまま怒られていることになり、それが親に愛されていないという感情に結び付いてしまいます。
これでは、自尊心を高めることはできません。
怒る時は
「○○したから怒っているんだよ」
「何で○○したの」
と、どういうことで怒っているかを伝えるようにしていきましょう。なぜ怒られているかが分かれば、次からは子供なりに注意して行動することができます。
怒られたことが改善されたら、今度は
「○○できて偉いね」
と褒めるフォローもしてあげれば、子供はさらに自尊心を高めることができます。
人と比べるのではなく過去と比べる
一番身近で親は子供を見ているだけに、少しの成長には気付きにくいものです。なので「どこを褒めてよいか分からない」「できないことばかりで褒めるところがないと」という状態になっている親もいることでしょう。
しかし、それは子供を注意深く観察できていなかったり、よその子供と比べているからです。どんなお子さんでも必ず過去の自分より成長しているはずですので、他の子と比べるのではなく子供の過去と比較してあげましょう。
そして、以前より成長したことできたことを褒めてあげるのです。
このように、子供の自尊心を高めるには、親に「愛されている」「認められている」と感じさせることが大切です。それが、子供なりの「生きている価値」になり、自分に価値があると分かれば、必然と自分に自信が付いていきます。
そのためには、怒るよりも褒めたり、頑張りを認めてあげることが先でなければなりません。いきなり頭ごなしに怒ってしまえば、子供は訳が分からないまま怒られていることになり、それが「親に愛されていない」という感情に結び付いてしまいます。
褒める時も怒る時も「○○できたから(したから)」というのを分からせるようにすれば、必ず子供は自尊心を高めることができます。その礎を築くために、親は溢れんばかりの愛情をお子さんに注ぎましょう。