子供の頃に「人と話をする時は、人の目を見て話すこと」と教えられますが、実際に人の目を見て話すのは緊張しますし、時には怖いとさえ感じることもありますよね。確かに、人の目を見て話しをしたり、聞いたりすることは、それだけ真剣だという印象を相手に与えます。
しかし、人の目を見て話すのが苦手な人が、無理に実践しようとするとぎこちなさが出てしまい、かえって内容が伝わらないこともあります。かと言って、相手の目を全く見ずに話すのは失礼になりますので、それは避けたいところです。
「人の目を見るのは大事だが、目を見るのは怖い」とジレンマに陥りそうですが、そんな悩みを楽にしてくれる対策はあります。
そこで今回は、人の目を見て話すのが少しだけ楽になるヒントをお伝えします。
人の目を見て話すのが怖い!
少しだけ楽になる5つのヒント
原因はコンプレックスや恐怖感にある
会話は人の目を見てする方が良いと分かっていても、できないのには原因があります。それは、自分に対するコンプレックスや、相手の反応を見るのが怖いと思うことです。
自分に対してコンプレックスを持っていると、相手と対等に向き合えないので「自分は悪く思われている」と感じてしまいます。すると、少し目が合っただけで「嘲笑された」とか「見下された」と勝手に感じてしまうため、怖くて人の目を見て話すことができなくなるのです。
もう一つ、相手の反応を見るのが怖いというのは、自分が傷つくことを恐れているからと言えます。そのため人の目を見て話せなくなり、やがて傷つくくらいなら人と話さなければ良いと考えるようになり、人と接触することすら避けるようになります。
人の目を見て話せないのを話せるようにするのはとても大変なことですが、原因が分かることで、少し気持ちが楽になることもあります。そして、原因に沿った対策を立てることもできるのです。
相手の目をずっと見ている必要はない
「人の目を見て話す」と言われると、会話中ずっと相手の目を見ていないといけないと感じるかもしれませんが、その必要はありません。実は、お互い面と向かってスムーズに会話ができる人でも、相手の目をずっとは見ていません。
大切なのは、会話の中で相手の目を見るポイントがあり、それを外さないことです。ここを外してしまうと、相手に悪い印象を与えてしまいますが、逆に言えば相手の目を見るのはこの時だけでよいのです。
そのポイントは二つあり「相手に何かを伝えたい時」と「相手が自分の反応(返事や同意、意見など)を求めている時」です。この時さえ目を見れば、相手に不快な思いや悪い印象を与えることはありません。
鼻~あごを見る
先程、人の目をずっと見ている必要はないと述べましたが、目を見なくてよい時でも相手の顔から視線を外してしまうのは良くありません。顔全体から目を逸らしてしまうと、相手はそっぽを向かれたのと同じ気持ちになってしまい、雰囲気が悪くなります。
なので、目を合わせない時は、相手の鼻~あごを見るようにしましょう。そうすれば、会話も自然になりますし、人の目を見て話すのと同じ印象を相手に与えます。
相手の目を見なくてはいけないポイントで、ちょっとだけ目を見ればOKです。「目」と「鼻~あご」の二つの視線を上手く使い分ければ、人の目を見て話すのが楽になります。
感情を読み取ろうとしない
人の目を見て話すのが苦手な人は、自分の発言で「場が白ける」「雰囲気が悪くなる」ということを必要以上に気にする傾向があります。そうすると、相手の感情を過度に読み取ろうとするので、思わなくてよいことまで想像してしまいます。
例えば「自分と話していても面白くないんじゃないか」「楽しそうだけど、自分が話して盛り下がったら怒られないかな」などと考えてしまい、相手が怒っているのではないかという恐怖感から、人の目が見られなくなるのです。
なので、人と話す時は、無理に相手の感情を読み取ろうとすることはやめましょう。どれだけ相手の感情を考えても、結局は相手にしか分からないこと。そういうことは考えずに会話に集中する方がメリットは大きいです。
会話の方法に正解はない
会話には正しい方法があり、それが人の目を見て話すことであると思っていると、ますます目を見て話せないことが辛くなってしまいます。しかし、会話にこれが正解というものはありません。どんな方法でもお互いがスムーズに会話ができれば、それで良いのです。
確かに、会話には人の目を見なければいけないタイミングはありますが、目を見る時間が決まっているわけでもないですし、ずっと見る必要もありません。そして、相手もそんなに細かいことは、いちいち気にしてはいません。
なので、「こうあるべき」という意識は捨て、もっと気楽な気持ちで会話をしていきましょう。
いかがでしたか。人の目を見て話すのは、大事なことに変わりはありませんが、会話している間ずっと目を見ている必要はありません。ここぞという時だけ、しかもほんの少し目を見るだけで良いのです。たったこれだけで、人の目を見て話せたことになります。
人の目を見て話すことが苦手だった人は、これまで会話することがとても大変だったかもしれませんが、目を見る時間が短くてもよいと分かれば、幾分か気持ちが楽になって頂けることでしょう。ただし、視線は顔から外さず、鼻~あごの辺りをぼんやりでもよいので、見ているようにして下さい。
気分的に楽になるのは、ほんの少しかもしれませんが、これだけでも心に余裕が生まれるはずです。この余裕が、段々と広がっていき、いつしか必ず人と話すことが楽しくなるはずです。
まとめ
人の目を見て話すのが少しだけでも楽にするには
・原因はコンプレックスや反応に対する恐怖感にある
・人の目を見るポイントがあり、ずっと目を見る必要はない
・目を見るポイントがくるまでは鼻~あご辺りに視線を置く
・無理してまで相手の感情を読み取ろうとしない
・会話の方法に正解はないので気楽にしていよう